プラネタリウムドーム縫製に強い味方 ミシン作業、福井文化服装学院が協力

「子どもたちにとって夢のあるプロジェクト。地元の専門学校として、ぜひお手伝いしたい」。プラネタリウムドーム縫製の協力を福井文化服装学院(福井市)にお願いしたところ、松原弘恵校長は快く応じてくれた。

プラネタリウムドームを製作する福井文化服装学院の学生ら=福井市の同学院
プラネタリウムドームを製作する福井文化服装学院の学生ら=福井市の同学院

作業は11月中旬にスタート。学生や教員ら7人が参加し、週2回のペースで1回1時間半活動した。同校OBで現在も繊維関連会社に勤めている後藤均さん(68)=越前町=が、工程の段取りや指導を担った。

ミシンを使って、高さ約4メートルの二等辺三角形状の布24枚をつなぐ作業は、作業が進むにつれて重くなるため、「かなりの重労働だった」(後藤さん)という。補強用の布も一緒に縫い合わせるため、1辺を3回縫うことになる。最終的には直線距離で約500メートルを縫い、糸は計2200メートル以上使用。根気のいる作業となったが、何とか1カ月半の短い期間で仕上げてもらった。今後、どこプラメンバーが行う縫製作業でも助言してもらうことになった。

参加した同学院1年生の竹内俊太郎さん(24)=坂井市=は「プラネタリウムを見た子どもたちが将来月に行ったり、宇宙飛行士を目指したりと、夢や希望を与える一つのアイテムになればうれしい」と笑顔で話していた。

移動式プラネタリウムのドーム完成間近 どこプラ、高校生ら縫製奮闘

持ち運び可能なプラネタリウムドーム作りに福井県内の大学生と福井高専生、高校生、福井新聞の記者が挑戦中の「どこでもプラネタリウム(どこプラ)プロジェクト」(アストロアーツ、清川メッキ工業、鯖江精機、ナカテック、富士通福井支店特別協力)は、作業が大詰めを迎えている。プラネタリウムを投映する直径5メートルのドームを作るため、素材となる布の縫製の真っ最中。頼もしい“助っ人”の力も得たことで、立派なドームが出来上がりそうだ。

プラネタリウムドームを形作る布の縫製に励むメンバー=福井市の福井大文京キャンパス
プラネタリウムドームを形作る布の縫製に励むメンバー=福井市の福井大文京キャンパス

布は遮光性の高いポリエステル製で、幅1・4メートル、長さ80メートル分を購入。ドームは上下に分けて製作することにした。上の部分は、二等辺三角形の形状に切り分けた24枚の布を縫ってつなげていく。だが、この作業は非常に時間が掛かる上、精密さが必要だ。「縫うのに慣れていない自分たちだけでは難しい」と判断し、裁縫のプロがいる福井文化服装学院(福井市)の協力を求めた。

ドームの下の部分は自力で製作。幅1・4メートル、長さ16メートルの布を土台とし、出入り口やドームを膨らませるための送風口を設ける。出入り口はファスナーを取り付けて開閉できるようにし、送風口は長さ約3メートルの筒状の布を作って取り付けた。

縫製はメンバーの竹内陽香さん、小川実咲貴さんが担当。大きな布を縫い合わせる際は、布同士がずれないようにするのに気を張る必要がある。

竹内さんは「家庭科の授業でエプロンを作ったけど、そのときとは全然違う」と苦戦。失敗して縫い直すと小さな穴が残り、ドームの中に光が漏れてしまうため、慎重に作業を進めた。

約2カ月間ミシンと格闘し、下の部分がほぼ出来上がった。上の部分も既に完成しており、残すは上下をつなぎ合わせる作業だ。竹内さんは「出来上がるのが楽しみ。早くドームの中に入って、プラネタリウムを見てみたい」と待ちきれない様子。上下をつなげて送風口から風を送り込み、ドームが膨らめば、今までの努力が実を結ぶ。メンバー全員、その瞬間を楽しみにしている。

プラネタリウムドームの製作順序
プラネタリウムドームの製作順序

プログラミングロボットに夢中 福井新聞社でスペースキッズ催し

プログラミングで指示を与えたロボットを走らせる児童=福井新聞社・風の森ホール
プログラミングで指示を与えたロボットを走らせる児童=福井新聞社・風の森ホール

プログラミングしたロボットで宇宙を冒険―。野外体験や科学実験を通して宇宙への興味を育む福井新聞社の「スペースキッズ」(福井信用金庫特別協賛)の秋イベント「プログラミングで惑星探査」が11月18日、福井新聞社・風の森ホールで開かれ、小学5、6年生70人がロボットを制御するプログラミングに挑戦した。宇宙に見立てたコースを走行させるコンテストもあり、児童は「宇宙を探索するロボットを作ってみたい」と将来の夢を思い描いていた。

プログラミング教育の普及に取り組む団体「プログラミング・クラブ・ネットワーク(PCN)」の松田優一代表らが講師を務めた。

松田代表は「宇宙に飛ばすロケットもプログラムで制御しています」と話し、スマートフォン、家電など身近な物を動かすにもプログラミングが不可欠だと説明した。

児童は、PCNが販売している子ども向けのコンピューター「IchigoDake(イチゴダケ)」を使い、発光ダイオード(LED)を点滅させるプログラム作りを通じて基礎を学んだ。前進や旋回、腕を振るといったロボットを動かすプログラミングにも挑戦した。

宇宙に見立てた縦横90センチのコースを走行させるコンテストでは、悪戦苦闘しながらもプログラミングを楽しんだ。ロボットがコースを外れたり、止まったりする失敗を繰り返すことでプログラムの不備を理解し、修正。少しずつロボットの動きの精度を高めていった。

月より遠い火星に到達するための難易度の高いプログラミングに挑戦する児童もおり、無事に帰ってくると「よっしゃー」とガッツポーズ。思い通りにロボットを制御するプログラミングの魅力を実感していた。

松田代表は「イベント終了後もプログラミングに取り組んでいる子どももいて、やる気に火をつけられたかなと思っている。課題を解決するため、試行錯誤を繰り返すことの大切さも学んでくれたのではないか」と話していた。

イベントは、宇宙分野や科学技術に携わる人材育成を目指し福井新聞社が展開している「ゆめ つくる ふくいプロジェクト」の一環で開かれた。

【コンテストのルールと使用したロボット】

・ロボットは前方にある物体との距離を測るセンサーを内蔵。「壁の前で止まる」「左に90度旋回」「右アームの上げ下げ」などの指示を組み合わせたプログラムを事前に作り、ロボットを起動させる。

・スタートとゴール位置は同じ。月や火星に移動させ(両方狙うのもOK)、ロボットの腕に人形を接着させ、持ち帰ると点数が得られる。

・月にいるウサギは1点。火星にいる宇宙人は2点、1体だけいる火星人は3点。ゴールに持ち帰られなければ「宇宙のゴミ」となり0点。

・1人2回チャレンジでき、合計点の高い順に1~3位を決める。

プログラミングでロボット操り「惑星探査」 福井でスペースキッズ催し

プログラミングで指示を与えたロボットを走らせる児童=11月18日、福井新聞社・風の森ホール
プログラミングで指示を与えたロボットを走らせる児童=11月18日、福井新聞社・風の森ホール

野外体験や科学実験を通して宇宙への興味を育む福井新聞社の「スペースキッズ」(福井信用金庫特別協賛)の秋イベント「プログラミングで惑星探査」が11月18日、福井新聞社・風の森ホール(福井県福井市)で開かれた。小学5、6年生の70人が、宇宙に見立てたコースをロボットに走行させるプログラミングに挑戦。ロボットが想定通りにコースを進むと歓声を上げて喜び、機械を自在に制御する楽しさを実感した。

⇒【アルバム】プログラミングに熱中する子どもたちの写真を見る

イベントは、宇宙分野や科学技術に携わる人材育成を目指し福井新聞社が展開している「ゆめ つくる ふくいプロジェクト」の一環。プログラミング教育の普及に取り組む団体「プログラミング・クラブ・ネットワーク(PCN)」の松田優一代表らが講師を務め、ロケットやスマートフォン、家電などを例に、さまざまな物がプログラムによって制御されていることを説明した。

児童は、PCNが販売している子ども向けのコンピューター「IchigoDake(イチゴダケ)」を使って基礎を習得。前進、旋回、腕を振る―といったロボットを動かすプログラムも学んだ。宇宙に見立てた縦横90センチのコースを走行させる大会もあり、月や火星まで到達した後、面ファスナーの付いたロボットの腕に小さな人形を接着させ、無事に持ち帰ると点数が得られるルールで競った。

コースを外れずに走行させるには、前進や旋回などの動きを正確に組み合わせたプログラムが必要。児童は真剣な表情で修正を繰り返し、プログラムの精度を高めていた。

優勝した林空生君(坂井市)は「思った通りにロボットを動かせて気持ちよかった。もっと難しいプログラミングにも挑戦したい」と笑顔で話していた。

宇宙絵画コンクール、福井で表彰式 入賞作を11月20日まで展示

最優秀賞の賞状を受け取る坪川さん(中央)=11月17日、福井県の福井新聞社・風の森ホール
最優秀賞の賞状を受け取る坪川さん(中央)=11月17日、福井県の福井新聞社・風の森ホール

宇宙や科学技術に携わる人材育成を目指す「ゆめ つくる ふくいプロジェクト」の「第2回福井県小・中学生宇宙絵画コンクール」(福井新聞社主催)の表彰式が11月17日、福井新聞社・風の森ホールで行われた。坪川和愛さん(福井市)ら最優秀賞6人をはじめ、入賞者の夢あふれる想像力をたたえ表彰状を贈った。

福井新聞社の吉田真士社長は「宇宙は未知の世界で、無限の可能性を秘めている。福井の未来を担う皆さんの可能性も無限大。その可能性を育てていけるかは皆さんの気持ち次第」とあいさつ。審査委員長を務めた洋画家の清水正男さんは「一生懸命描いて表彰された今回の宇宙絵画のように、自分が考えていることを諦めず実現していってほしい」とエールを送った。

最優秀賞に輝いた細川敬史君(小浜市)は「いつか宇宙に行くときに困るから」と、宇宙に漂うごみを回収する機械を壮大に描いた。小川祐生さん(福井市)は美術部活動の集大成として作品を仕上げ、「将来も美しい自然が残る地球を宇宙から見ることができるなら(宇宙へ)行ってみたい」と受賞の喜びを表現した。

コンクールには、県内の小中学校と特別支援学校から計4325点の応募があった。宇宙での暮らしや乗り物などを豊かな想像力で描いた力作が寄せられ、最優秀賞6点、優秀賞12点、特別賞18点、優良64点など入賞計931点を選んだ。この日は優良以上の100人に賞状などを手渡した。

秀作以上の入賞作301点は20日まで、福井新聞社のエントランスと風の森ギャラリーで展示される。

プラネタリウムの手作り投映機、完成間近 直径5メートルのドームも製作中

北半球と南半球の星空を再現できるようアルミボウルを2個設置した投映機=福井市の福井大文京キャンパス
北半球と南半球の星空を再現できるようアルミボウルを2個設置した投映機=福井市の福井大文京キャンパス

子どもたちに宇宙の魅力を感じてもらおうと、持ち運び可能なプラネタリウムドーム作りに県内大学生と高校生、福井新聞の記者が挑戦中の「どこでもプラネタリウム(どこプラ)プロジェクト」(アストロアーツ、清川メッキ工業、鯖江精機、ナカテック、富士通福井支店特別協力)。作業開始から6カ月、ようやく投映機の完成が近づいてきた。北半球と南半球の星空が見えるように工夫し、星の動きの変化を表現するための回転機能も搭載した。試作機に比べて性能が格段に向上し、メンバーは「良い仕上がりになりそう」と自信を深めている。

投映機の材料には、料理用のアルミ製のボウル2個を使用。それぞれを北半球と南半球に見立てる。ただ、ボウルは底が平らなため、半球の形に加工する必要がある。浅見祥宏さん(福井大)と中川弥さん(同)が約6時間かけ、金づちでたたいて変形させた。

投映機を支える台も手作り。3Dプリンターで製作した部品や市販のパイプなどを組み合わせた。担当した福井高専の渡辺虎生太さんは「持ち運びしやすいよう、組み立てや分解が簡単にできるように設計しました」と胸を張る。最大の特徴は回転機能で、モーターやギアを取り付け、ボウルが10分で1回転する仕組みだ。

現在は、ボウルに星を示す小さな穴を電動ドリルで開ける作業を進めている。製作中の投映機のほかに、プラネタリウムソフトとプロジェクターを使ってドームに映す「デジタル式」も用意する予定。手作りと機械の2種類の星空を楽しめるようにする。

投映機製作と並行して、直径5メートルのドーム作りの準備も進行中。遮光性の高い生地を使い、裁断、縫製などに取り掛かる計画だが、こちらも根気のいる作業となりそうだ。メンバーは「完成形がようやく見えてきたかな」と進み具合を確認し、もうひと頑張りしようと意気込んでいる。

独学でプラネタリウムのドーム製作 愛知県の加藤智さんに学ぶ

ドームの製作について、どこプラのメンバーにアドバイスする加藤さん(左)=福井市の福井大文京キャンパス
ドームの製作について、どこプラのメンバーにアドバイスする加藤さん(左)=福井市の福井大文京キャンパス
ドームの製作について、どこプラのメンバーにアドバイスする加藤さん(左)=福井市の福井大文京キャンパス

学生や福井新聞記者が力を合わせて、20~30人が入れるプラネタリウムドームを作るプロジェクトを進める中で、力強い“先輩”を見つけた。

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個人でプラネタリウムのドームを製作し、図書館などで出張上映している男性が愛知県にいる。経験者の視点から助言をもらえればと連絡を取ると、「福井に行くのでぜひ私の作った現物を見てほしい」と快い返事がきた。

男性は新城市の加藤智(さとし)さん(47)。プラネタリム施設で解説などを担当していた元スタッフで、4年前に好きが高じて独学で作り上げたという。9月下旬、福井大で加藤さんに直径4メートルのドームを広げてもらい、製作工程や運用方法などを教わった。

ドーム素材は、外側が黒、内側が白色で、遮光性に優れた布を使用。最も苦労したのは、裁断した布を家庭用ミシンでドーム状に縫い合わせる作業だった。布は伸び縮みするため、ずれが生じやすい。光の漏れにもつながるため、接合部分はさらに上から布を縫い合わせていた。1日2~3時間の作業で約1カ月かかったという。

ドームは扇風機1台で膨らませる仕組み。ドームが浮き沈みしないよう、風量を微調整する装置も独自に作った。投映機はプラネタリウム専用のソフトが組み込まれたプロジェクターを使っており、星の動かし方などソフトの使い方も教わった。

「どこプラ」メンバーは「今まで遮光性の観点しかなく、素材の伸び縮みまでは考えていなかった」と大変参考になった様子。加藤さんは今後もメンバーの相談に乗ってくれるとのこと。“先輩”として、心強い存在になりそうだ。

加藤さんが製作した直径4メートルのドーム
加藤さんが製作した直径4メートルのドーム

第2回宇宙絵画コンクール、最優秀作決定 福井で審査会

想像力豊かな子どもたちの作品が寄せられた宇宙絵画コンクールの審査会=10月21日、福井県福井市の福井新聞社
想像力豊かな子どもたちの作品が寄せられた宇宙絵画コンクールの審査会=10月21日、福井県福井市の福井新聞社

 宇宙分野や科学技術に携わる人材育成を目指す「ゆめ つくる ふくいプロジェクト」の「第2回福井県小・中学生 宇宙絵画コンクール」(福井新聞社主催)の審査会が10月21日、福井新聞社で行われた。県内4325人の子どもたちが描いた「宇宙での夢」を専門家5人が審査し、最優秀賞に坪川和愛さん(福井市)ら6人を選んだ。

 県内の86小学校、25中学校、5特別支援学校から小学生3843点、中学生482点の応募があり、昨年を1185点上回った。

 画材はクレヨンや水彩など自由。テーマに沿って、未来の宇宙の暮らしや乗り物など、児童生徒たちが想像力を膨らませた夢あふれる力作が寄せられた。

 審査は元中学校美術教諭で洋画家の清水正男さんが審査委員長を務め、作品を入念にチェック。小学生、中学生の部それぞれの最優秀賞3点をはじめ、優秀賞12点、特別賞18点など入賞計931点を選んだ。清水委員長は「発想豊かで、バラエティーに富んだ意欲的な作品が多かった。色彩が優れ、筆の運びにも勢いがあり、表現力も素晴らしかった」と評した。

 表彰式は11月17日に本社で行われ、入賞の秀作以上を同日から20日まで展示する。

宇宙飛行士、金井宣茂さん12月に福井で講演 坂井市の福井県児童科学館で

ソユーズ宇宙船で中央アジア・カザフスタンの草原地帯に帰還し、笑顔を見せる金井宣茂さん=2018年6月3日
ソユーズ宇宙船で中央アジア・カザフスタンの草原地帯に帰還し、笑顔を見せる金井宣茂さん=2018年6月3日

国際宇宙ステーション(ISS)に5カ月半滞在した宇宙飛行士、金井宣茂さんが宇宙での任務や暮らしについて報告するイベントが2018年12月9日、福井県坂井市の福井県児童科学館で開かれる。金井さんは自身が担当した科学実験などを説明して宇宙でのミッションの成果を紹介するほか、来場者の質問にも答える。今年2月に開かれた金井さんとの交信イベントに続き、県民に宇宙を身近に感じてもらう機会になりそうだ。

宇宙分野や科学技術に携わる人材育成を目指し展開している福井新聞社の「ゆめ つくる ふくい」プロジェクトが主催、同館が共催する。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の企画に応募し、23日までに採用された。全国から22件の応募があり、同プロジェクトを含め5件が選ばれた。

金井さんは2017年12月からISSに滞在し、18年6月に地球に帰還した。健康長寿をテーマに新薬の開発に役立つ可能性のあるタンパク質の結晶作りや、マウスの飼育などの実験に取り組んだ。船外活動にも挑戦し、ロボットアームの装置交換などを成功させた。2月23日には、ISSと同館を結んだ交信イベントがあり、県内の小中高生と金井さんが交流した。

ミッション報告会は12月9日午後1時~同4時の間の2時間を予定。金井さんがISSでの任務や実験について紹介した後、日本実験棟「きぼう」の運用管制官のトークショーがある。前日の8日には、宇宙に関連する体験イベントなどを同館で開催する予定。報告会の参加者は後日、公募する。

プラネタリウムの投映機製作さぁ本番 作業本格化、ドーム素材選びも

プラネタリウムのドームを構成するパーツ製作に向け、型取りをするメンバー=福井市の福井大文京キャンパス
プラネタリウムのドームを構成するパーツ製作に向け、型取りをするメンバー=福井市の福井大文京キャンパス

 福井県内の大学生と高校生、福井新聞の記者が、持ち運び可能なプラネタリウムドーム製作に取り組んでいる「どこでもプラネタリウム(どこプラ)プロジェクト」(清川メッキ工業、鯖江精機、ナカテック特別協力)は、9月から本番用のプラネタリウム製作をスタートさせた。6月に完成させた試作機では、星の見せ方や、ドーム素材の選び方など本番用の製作に向け課題が浮上。一つ一つクリアしながら、作業はいよいよ本格化してきた。

 試作機は、黒色ビニールシートを扇風機で膨らませて直径3メートルのドームを作り、中に設置した投映機で星空を映す仕組み。投映機は直径約30センチの半球のアクリル製容器に小さな穴を開け、内側に設置した電球で照らす。

 ただ、試作機はあくまで本番に向けた実験的な要素が強く、「本物」の星空を再現するためには改良が必要だ。例えば投映機は、南半球の星空も映せるように、半球容器を二つにしたり、耐久性を高めるためにアルミ製にする。また季節や時間による星の動きの変化を見せるために、回転機能を備えることにした。

 「でも、回転する機能って自分たちだけでできるかなぁ…。機械に詳しい学生はいないかな―」。そこで、福井高専機械工学科5年渡辺虎生太さんに白羽の矢を立てた。渡辺さんは、昨年度に福井高専生らが打ち上げた「スペースバルーン」でリーダーを務めた。快く引き受けてくれた渡辺さんが9月から「助っ人」として加わり、同校の3Dプリンターで作った部品や、市販の機器などを組み合わせて投映機の製作を進めている。

 一方、ドーム部分も改良が必要だ。試作では、ビニールシートが薄くて遮光性が低かった上、黒色のため光を吸収してしまい、星が見えづらかった。その反省を踏まえて素材を改めて選定中。ドームの外側は遮光性を高めるために黒色にし、内側は光を見えやすくするために白色にする予定だ。

 大きさも子ども20~30人が同時に鑑賞できるよう、直径3メートルから5メートルに拡大することにした。現在は段ボールで型紙を作っている。

 メンバーの小川実咲貴さんは「本番用の投映機やドームはより正確な作業が求められる。きれいな星空を再現するため、みんなで協力して頑張りたい」と意気込んでいる。